科目B
基本情報技術者試験 科目B サンプル問題(2022年4月公表) 問6
製造業の A 社では,EC サイト(以下,A 社の EC サイトを A サイトという)を使用し,個人向けの製品販売を行っている。A サイトは,A 社の製品やサービスが検索可能で,ログイン機能を有しており,あらかじめ A サイトに利用登録した個人(以下,会員という)の氏名やメールアドレスといった情報(以下,会員情報という)を管理している。A サイトは,B 社の PaaS で稼働しており,PaaS 上の DBMS とアプリケーションサーバを利用している。
A 社は,A サイトの開発,運用を C 社に委託している。A 社と C 社との間の委託契約では,Web アプリケーションプログラムの脆弱性対策は,C 社が実施するとしている。
最近,A 社の同業他社が運営している Web サイトで脆弱性が悪用され,個人情報が漏えいするという事件が発生した。そこで A 社は,セキュリティ診断サービスを行っている D 社に,A サイトの脆弱性診断を依頼した。脆弱性診断の結果,対策が必要なセキュリティ上の脆弱性が複数指摘された。図 1 に D 社からの指摘事項を示す。
〔図〕 図1 D 社からの指摘事項(枠囲みの箇条)
(一) A サイトで利用している DBMS に既知の脆弱性があり,脆弱性を悪用した攻撃を受けるおそれがある。
(二) A サイトで利用しているアプリケーションサーバの OS に既知の脆弱性があり,脆弱性を悪用した攻撃を受けるおそれがある。
(三) ログイン機能に脆弱性があり,A サイトのデータベースに蓄積された情報のうち,会員には非公開の情報を閲覧されるおそれがある。
設問 図 1 中の項番(一)~(三)それぞれに対処する組織の適切な組合せを,解答群の中から選べ。
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出典:基本情報技術者試験 科目B サンプル問題(2022年4月公表) 問6(問題文は IPA の公開問題。図・数式・下線などはテキストに直して掲載。解説は当サイト作成)
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正解:オ
覚える知識
PaaS利用時の責任分界(基盤は事業者・アプリは利用者側)
PaaS では、OS・ミドルウェアなどのプラットフォームを事業者が管理し、その上で動くアプリケーションは利用者側(または利用者が委託した開発会社)が管理する。
この問題で必要なこと
A サイトは B 社の PaaS 上で、PaaS が提供する DBMS とアプリケーションサーバを使っている。PaaS ではミドルウェア(DBMS)と OS は事業者の管理なので、(一)・(二)は B 社が対処する。(三)のログイン機能は Web アプリケーションプログラムの脆弱性で、契約上 C 社が対策を担うので C 社。正解はオ。
ひっかけ
ア・イは「サイトの持ち主の A 社が全部やる」と考える誤り。ク・ケ・コは C 社が運用を受託していることから DBMS や OS も C 社と考え、PaaS の管理範囲を見落とす。ウ・エ・カはログイン機能のアプリ脆弱性まで基盤側(B 社)の責任とする取り違え。