計算問題の解き方・6/20
音声・画像のデータ量の求め方(PCM・ビデオメモリ)
音声は「1秒あたりのサンプリング回数×量子化ビット数」、画像は「画素数×1画素のビット数」でデータ量が決まります。そこから記録できる時間・枚数、サンプリング間隔、必要なメモリ容量を逆算させる形で出題されます。
公開過去問での出題:本試験系 10 回・免除試験 28 回(観測値)
覚える式
- 音声のデータ量(ビット)=サンプリング回数(回/秒)×量子化ビット数(ビット)×チャネル数×時間(秒)
- サンプリング間隔(秒)=1÷サンプリング回数(回/秒) ※1マイクロ秒=10^-6秒
- 画像のデータ量(ビット)=横の画素数×縦の画素数×1画素のビット数 ※色数が2^n色なら1画素nビット
- バイト=ビット÷8
解き方の手順
- 問題文から数値を拾い、音声なら「サンプリング回数(標本化周波数)・量子化ビット数・時間」、画像なら「横×縦の画素数・1画素のビット数(または色数)」に振り分けます。kHzは1,000倍して回/秒に直します。
- 色数で与えられたら「2の何乗か」を考えて1画素のビット数に直します。
- 式に当てはめて、まず1秒分(画像なら1枚分)のデータ量をビットで出し、8で割ってバイトにします。
- 記録時間や枚数を聞かれたら、メモリ容量(バイト)を1秒分または1枚分のデータ量(バイト)で割ります。サンプリング間隔を聞かれたら、1秒あたりのビット数を量子化ビット数で割って回数を出し、その逆数をとります。
- 最後に問われている単位(分・マイクロ秒・Mバイトなど)へ直し、問題文が指定する1Mバイト=10^6バイトなどの定義に合わせて、いちばん近い選択肢を選びます。
例題
60 分の音声信号(モノラル)を,標本化周波数 44.1 kHz,量子化ビット数 16 ビットの PCM 方式でディジタル化した場合,データ量はおよそ何 M バイトか。ここで,データの圧縮は行わないものとする。
ア 80
イ 160
ウ 320
エ 640
出典:平成24年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問26(解き方は当サイト作成)
解き方と答えを見る
- サンプリング回数=44.1kHz=44,100回/秒、量子化ビット数=16ビット、モノラルなのでチャネル数=1、時間=60分=3,600秒
- 1秒分のデータ量=44,100×16=705,600ビット
- バイトに直す:705,600÷8=88,200バイト/秒
- 60分ぶん:88,200×3,600=317,520,000バイト
- Mバイトに直す:317,520,000÷10^6≒317.5Mバイト → およそ320Mバイト
答え:約320Mバイト(ウ)
ひっかけ
- ビットとバイトの取り違え:量子化ビット数や1画素のビット数はビット単位、メモリ容量はバイト単位で与えられることが多いです。8で割り忘れると答えが8倍、余計に割ると1/8になるので、計算の途中でいつも単位を書き添えて確かめます。
- 時間の単位の取り違え:データ量は秒で計算します。分や時間で与えられたら秒に直してから掛け、答えを分で聞かれたら最後に60で割ります。どちらかを忘れると60倍ずれた選択肢を選んでしまいます。
- 色数をそのままバイト数と思い込む:65,536色は「65,536バイト」ではなく2^16色なので1画素16ビット(2バイト)です。色数は必ず2の何乗かに直してから掛けます。
- データ量を決める要素を取り違える:サンプリング周波数が決まっているとき、データ量を左右するのは量子化ビット数(とチャネル数・時間)だけです。音の高さ(周波数)や音の大きさ(振幅)はデータ量に関係しません。
類題(手順を使って解く)
類題 1
1画素のビット数をバイトに直し、画素数を掛けて10^6バイト単位のMバイトへ換算する手順が試されます。
1 画素当たり 24 ビットのカラー情報をビデオメモリに記憶する場合,横 1,024 画素,縦 768 画素の画面表示に必要なメモリ量として,最も少ないものはどれか。ここで,単位は M バイトとし,1 M バイトは 10^6 バイトとする。
出典:基本情報技術者試験 科目A免除 修了試験 20250608 実施分 問10(問題文は IPA の公開問題。答えと解説はリンク先)
類題 2
1秒あたりのビット数を量子化ビット数で割ってサンプリング回数を出し、その逆数をマイクロ秒に直す逆算の手順が試されます。
PCM 方式によって音声をサンプリング(標本化)して 8 ビットのデジタルデータに変換し,圧縮せずにリアルタイムで転送したところ,転送速度は 64,000 ビット/秒であった。このときのサンプリング間隔は何マイクロ秒か。
出典:基本情報技術者試験 科目A免除 修了試験 20231210 実施分 問4(問題文は IPA の公開問題。答えと解説はリンク先)
類題 3
1秒分のデータ量をバイトで出し、メモリ容量を割って得た秒数を分に直す、記録時間の逆算が試されます。
音声のサンプリングを 1 秒間に 11,000 回行い,サンプリングした値をそれぞれ 8 ビットのデータとして記録する。このとき,512×10^6 バイトの容量をもつフラッシュメモリに記録できる音声の長さは,最大何分か。
出典:平成31年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問25(問題文は IPA の公開問題。答えと解説はリンク先)