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ハードウェア・2/7・16分

NAND で組む回路と組合せ回路の応用

ゴール

NAND だけで組んだ回路(OR・XOR・2段の NAND)の出力を式で答えられるようになる。あわせて、多数決回路・偶数パリティ回路を選び、7セグメントLEDの表示を16進数から読み取れるようになる。

「NAND だけで作ると?」「この回路と等価なのは?」「16進で出力したら何が光る?」は、形を変えて何度も出る定番問題です。解き方の型が決まっているので、型を覚えた人から確実に1問取れます。

このレッスンで稽古する(用語チェック・過去問)

NAND は万能ゲート:NOT・AND・OR を全部作れる

結論:NAND(AND の結果を反転するゲート)を組み合わせるだけで、NOT・AND・OR が全部作れます。 試験では「NAND だけで○○を作ると?」を、式か回路図で聞いてきます。1種類のレゴブロックだけで家も車も組めるようなもの、とイメージしてください。

記号の約束:「・」=AND(論理積)、「+」=OR(論理和)、「¬X」や「X̄」=NOT X(否定)。

作りたいもの NAND だけの式 なぜそうなるか
NOT X X NAND X 同じ X を2本入れると ¬(X・X)=¬X
X AND Y (X NAND Y) NAND (X NAND Y) NAND の出力をもう一度 NOT すると、反転が消えて AND が残る
X OR Y (X NAND X) NAND (Y NAND Y) ¬X と ¬Y を NAND すると ¬(¬X・¬Y)=X+Y

回路図で1つの入力が NAND の2本の足に両方つながっていたら、それはただの NOT と読み替えてください。2012年の問題(X と Y をそれぞれ NOT にしてから NAND)はまさにこの形で、答えは X+Y です。

1つの入力を2本の足へ=NOTXNAND¬XNOTにしてからNAND=OR(2012年)XNAND¬XYNAND¬YNANDX+Y
1つの入力を NAND の2本の足に入れると NOT になる。NOT にした X と Y をもう一度 NAND に入れると X+Y(OR)になる。

ド・モルガンの法則:NAND 2段は「AND どうしの OR」

ド・モルガンの法則は「全体にかかった否定をばらすと、AND と OR が入れ替わる」というルールです。

法則 式
その1 ¬(A・B) = ¬A + ¬B
その2 ¬(A+B) = ¬A・¬B

ここから試験でそのまま使える形が出てきます。1段目の NAND の出力を最後の NAND でまとめる2段の回路は、AND の結果どうしの OR(積和)になります。 つまり ¬(¬(A・B)・¬(C・D)) = A・B + C・D です。否定の否定は消える、と覚えておけば十分です。

NAND 4個で作る XOR(排他的論理和)

**XOR(排他的論理和)**は「2つの入力が違うときだけ 1」を出すゲートです。NAND 4個で作る定番の形があり、図だけ見せて「どれと等価か」を聞かれます。

flowchart LR
  A["A"] --> N1["NAND1"]
  B["B"] --> N1
  A --> N2["NAND2"]
  N1 -- "M" --> N2
  B --> N3["NAND3"]
  N1 -- "M" --> N3
  N2 --> N4["NAND4"]
  N3 --> N4
  N4 --> Y["Y = A XOR B"]

見分け方:1段目の NAND の出力 M が2本に分かれて、A・B と組んで2段目の NAND 2個に入り、最後の NAND でまとめる形なら XOR です。迷ったら A,B に 0,0 と 1,0 を入れて追えば確定します(下の例題)。

3入力多数決回路:Y = A・B + B・C + C・A

3入力多数決回路は「3つのうち2つ以上が 1 なら 1」を出す回路で、式は Y = A・B + B・C + C・A です。「どの2人が賛成しても可決」を、2人組の AND 3つを OR でまとめて表しています。

選択肢を消すときは、真理値表の 000・001・111 を回路に入れてみるのが確実です。

選択肢(2018年の問題) 構成 入れてみた結果 判定
ア AND 3つ → OR でまとめる 000→0、001→0、111→1 ○ 表と一致
イ XOR 3つ → OR でまとめる 111→0(XOR がすべて 0)、001→1 ×
ウ OR 3つ → AND → 最後に NAND 000→1(OR がすべて 0、NAND(0,0)=1) ×
エ XOR 3つ → AND → 最後に NAND 000→1(XOR がすべて 0、NAND(0,0)=1) ×

「XOR が入っているから不正解」と決めつけるのは危険です。エは 111 を入れると正しく 1 を出すので、000 を入れて初めて誤りだと分かります。

パリティと偶数パリティ検出回路

パリティは、データ中の「1の個数」が偶数か奇数かを見て、伝送中のビット化け(0と1の入れ替わり)を見つける仕組みです。点呼のときに人数が偶数になるよう係を1人足しておけば、1人抜けた時点で奇数になってすぐ気づける、というイメージです。

用語 パリティビットの付け方 付けた後の 1 の総数
偶数パリティ 1の個数が奇数なら 1、偶数なら 0 必ず偶数
奇数パリティ 1の個数が偶数なら 1、奇数なら 0 必ず奇数

回路の要点は、XOR をつなげると「1が奇数個のとき 1」になることです。4ビットなら XOR(a,b) と XOR(c,d) をさらに XOR すると奇数検出になり、その後ろに NOT を付けると「0個または偶数個のとき 1」になる偶数検出になります。

例:a=1 b=0 c=1 d=1(1が3個)a=1b=0XORc=1d=1XOR10XOR11の個数が奇数なら1(奇数検出)NOTNOTで反転→ 偶数検出0:偶数ではない
XOR(a,b) と XOR(c,d) をさらに XOR にかけると、1の個数が奇数のとき 1 が出る(奇数検出)。その後ろに NOT を付けると偶数検出になる。

7セグメントLED:16進数 → 2進数 → 光るセグメント

7セグメントLEDは、a〜g の7本の棒(セグメント)と小数点(Dt または DP)で数字を表示する部品です。出力ポートの各ビット P0〜P7 が各セグメントにつながっていて、出した16進数でどこが光るかが決まります。このレッスンで一番よく出るテーマです。

配置:a=上、b=右上、c=右下、d=下、e=左下、f=左上、g=中央。数字の形は「5」=a,c,d,f,g、「3」=a,b,c,d,g、「4」=b,c,f,g です。

用語 共通端子のつなぎ先 光るのは
アノードコモン型 Vcc(電源のプラス側) 0 を出したセグメント
カソードコモン型 接地(GND・マイナス側) 1 を出したセグメント

問題文には「出力が 0 のとき点灯」か「1 のとき点灯」が必ず書いてあるので、まずそこに丸をつけます。解く手順は次の4つです。

  1. 16進を2進に直す(1桁を4ビットに)
  2. **右端を P0(LSB)、左端を P7(MSB)**として並べる
  3. 点灯条件に合うビットを拾い、a〜g・Dt に置き換える
  4. 光るセグメントから数字の形を読む

16進→2進の早見表(よく出る分):0=0000、2=0010、6=0110、9=1001、A=1010、B=1011、D=1101、F=1111。

例:16進 6D を出力する1を出したセグメントが光る型6 → 0110D → 1101P7P6P5P4P3P2P1P001101101DtgfedcbaafbgecdDta,c,d,f,g が光る→「5」1を出したビット光るセグメント
16進 6D を2進に直して P7〜P0 に並べ、1のビットに対応するセグメント(a,c,d,f,g)が光って「5」になる例(1で点灯・P0=a〜P6=g・P7=Dt の配線)。
例題 1

X OR Y を NAND だけで表す

X と Y の否定論理積 X NAND Y は,NOT(X AND Y)として定義される。X OR Y を NAND だけを使って表した論理式はどれか。

ア ((X NAND Y)NAND X)NAND Y
イ (X NAND X)NAND(Y NAND Y)
ウ (X NAND Y)NAND(X NAND Y)
エ X NAND(Y NAND(X NAND Y))

出典:平成29年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問3

解き方と答えを見る
  1. ド・モルガンの法則で OR を書き換える:X+Y = ¬(¬X・¬Y)
  2. NOT は同じ入力を2本入れた NAND で作れる:¬X = X NAND X、¬Y = Y NAND Y
  3. ¬(P・Q) は P NAND Q なので、P=X NAND X、Q=Y NAND Y を入れると (X NAND X) NAND (Y NAND Y)。これはイ
  4. 検算(X=0, Y=0 のとき OR は 0 になるはず):イは X NAND X=1、Y NAND Y=1、1 NAND 1=0 なので ○
  5. ほかの選択肢も同じ入力で確かめる。ア:(0 NAND 0)=1 → 1 NAND 0=1 → 1 NAND 0=1 なので ×。エ:0 NAND(何でも)=1 なので ×
  6. ウは X=1, Y=0 で確かめる:X NAND Y=1、1 NAND 1=0。OR なら 1 のはずなので ×(ウは AND を作る式)

答え:イ:(X NAND X) NAND (Y NAND Y)

例題 2

NAND 3個の回路の論理式

図の NAND ゲートの組合せ回路で,入力 A,B,C,D に対する出力 X の論理式はどれか。ここで,論理式中の “・” は論理積,“+” は論理和を表す。
NAND ゲート 3 個の回路。NAND1 の入力は A,B。NAND2 の入力は C,D。NAND1 と NAND2 の出力が NAND3 の二つの入力に接続され,NAND3 の出力が X。

ア (A+B)・(C+D)
イ A+B+C+D
ウ A・B+C・D
エ A・B・C・D

出典:平成27年度 秋期 基本情報技術者試験 午前 問23

解き方と答えを見る
  1. NAND1 の出力は ¬(A・B)、NAND2 の出力は ¬(C・D)
  2. NAND3 はその2つを NAND するので、X = ¬( ¬(A・B) ・ ¬(C・D) )
  3. ド・モルガンの法則 ¬(P・Q)=¬P+¬Q を使う:X = ¬¬(A・B) + ¬¬(C・D)
  4. 否定の否定は消えるので、X = A・B + C・D

答え:ウ:A・B + C・D

例題 3

NAND 4個の回路を真理値表で追う

図の論理回路と等価な回路はどれか。
NAND 素子 4 個から成る回路。入力 A,B を NAND1 の 2 入力に接続。A,B はそれぞれ分岐し,上側の NAND2 の一方の入力(上の線)と下側の NAND3 の一方の入力(下の線)にも接続。NAND1 の出力は分岐して NAND2 と NAND3 のもう一方の入力に接続。NAND2 と NAND3 の出力は最終段の NAND4 の 2 入力に接続し,NAND4 の出力が Y。

ア [図] 入力 A,B の 2 入力 AND 素子(出力 Y)
イ [図] 入力 A,B の 2 入力 OR 素子(出力 Y)
ウ [図] 入力 A,B の 2 入力 XOR(排他的論理和)素子(出力 Y)
エ [図] 入力 A,B の 2 入力 NOR 素子(出力端に○印あり,出力 Y)

出典:平成26年度 秋期 基本情報技術者試験 午前 問21

解き方と答えを見る
  1. 記号を決める:M=NAND(A,B)、P=NAND(A,M)、Q=NAND(B,M)、Y=NAND(P,Q)
  2. A=0, B=0:M=1、P=NAND(0,1)=1、Q=NAND(0,1)=1、Y=NAND(1,1)=0
  3. A=0, B=1:M=1、P=NAND(0,1)=1、Q=NAND(1,1)=0、Y=NAND(1,0)=1
  4. A=1, B=0:M=1、P=NAND(1,1)=0、Q=NAND(0,1)=1、Y=NAND(0,1)=1
  5. A=1, B=1:M=0、P=NAND(1,0)=1、Q=NAND(1,0)=1、Y=NAND(1,1)=0
  6. 出力は 0,1,1,0。入力が違うときだけ 1 なので XOR

答え:ウ:XOR(排他的論理和)素子

例題 4

3入力多数決回路を 000・001・111 で選ぶ

真理値表に示す 3 入力多数決回路はどれか。
真理値表(入力 A,B,C → 出力 Y):
ABCY
0000
0010
0100
0111
1000
1011
1101
1111
各選択肢は 3 入力 A,B,C から 3 個の 2 入力ゲート(A-B,B-C,A-C の組)を経て,2 段目のゲート,最終段のゲートで Y を出力する論理回路図。

ア [図] AND(A,B),AND(B,C) の出力を OR に入れ,その出力と AND(A,C) の出力を OR に入れて Y とする回路。
イ [図] XOR(A,B),XOR(B,C) の出力を OR に入れ,その出力と XOR(A,C) の出力を OR に入れて Y とする回路。
ウ [図] OR(A,B),OR(B,C) の出力を AND に入れ,その出力と OR(A,C) の出力を NAND に入れて Y とする回路。
エ [図] XOR(A,B),XOR(B,C) の出力を AND に入れ,その出力と XOR(A,C) の出力を NAND に入れて Y とする回路。

出典:平成30年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問23

解き方と答えを見る
  1. 真理値表から正しい出力を確認する:000→0、001→0、111→1
  2. 000 を入れる:ウは OR がすべて 0 → AND=0 → NAND(0,0)=1、エは XOR がすべて 0 → AND=0 → NAND(0,0)=1。どちらも 0 になるべきところが 1 なので ×
  3. 111 を入れる:イは XOR(1,1)=0 が3つ → OR=0。1 になるべきところが 0 なので ×(001 でも XOR(B,C)=1 となり 1 を出すので ×)
  4. アを確かめる:000→AND がすべて 0→0 ○、001→AND(A,B)・AND(B,C)・AND(A,C) すべて 0→0 ○、111→AND がすべて 1→1 ○
  5. アは Y=A・B+B・C+C・A そのものの回路

答え:ア:AND 3つを OR でまとめた回路

例題 5

偶数パリティ検出回路(4ビット)を選ぶ

4 ビットの入力データに対し,1 の入力数が 0 個又は偶数個のとき出力が 1 に,奇数個のとき出力が 0 になる回路はどれか。
各選択肢とも,上段 XOR(入力 2 本)と下段 XOR(入力 2 本)の出力を第 3 段の素子の 2 入力に接続する構成。第 3 段の素子と後段が選択肢ごとに異なる(ア: NAND,イ: OR→NOT,ウ: XOR,エ: XOR→NOT)。

ア [図] 排他的論理和(XOR)素子 2 個の出力を,否定論理積素子(NAND)の 2 入力に接続した回路
イ [図] 排他的論理和(XOR)素子 2 個の出力を,論理和素子(OR)の 2 入力に接続し,その出力を論理否定器(NOT)に接続した回路
ウ [図] 排他的論理和(XOR)素子 2 個の出力を,排他的論理和素子(XOR)の 2 入力に接続した回路(出力に否定なし)
エ [図] 排他的論理和(XOR)素子 2 個の出力を,排他的論理和素子(XOR)の 2 入力に接続し,その出力を論理否定器(NOT)に接続した回路

出典:平成23年度 特別試験 基本情報技術者試験 午前 問24

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  1. 求める出力:1 の数が 0個か偶数個なら 1、奇数個なら 0
  2. テスト入力を2つ選ぶ:0000(0個→1 が正解)と 1010(2個→1 が正解)
  3. 前段の XOR:0000 では XOR(0,0)=0 が2つ。1010 では XOR(1,0)=1 と XOR(1,0)=1
  4. ア(NAND):1010 で NAND(1,1)=0 → ×
  5. イ(OR→NOT):1010 で OR(1,1)=1 → NOT で 0 → ×
  6. ウ(XOR のみ):0000 で XOR(0,0)=0 → ×
  7. エ(XOR→NOT):0000 で XOR(0,0)=0 → NOT で 1 ○。1010 で XOR(1,1)=0 → NOT で 1 ○。念のため 1000(1個)で XOR(1,0)=1 → NOT で 0 ○

答え:エ:XOR 2個 → XOR → NOT

例題 6

偶数パリティビットを先頭に付ける

7ビットの文字コードの先頭に1ビットの偶数パリティビットを付加するとき,文字コード 30,3F,7A にパリティビットを付加したものはどれか。ここで,文字コードは16進数で表している。

ア 30,3F,7A
イ 30,3F,FA
ウ B0,3F,FA
エ B0,BF,7A

出典:基本情報技術者試験 科目A免除 修了試験 20110626 実施分 問3

解き方と答えを見る
  1. 7ビットの文字コードの前に1ビット足して8ビットにする。足すビットは先頭(MSB)
  2. 30(16進)=011 0000(7ビット)。1 は2個で偶数 → パリティ 0 → 0011 0000=30
  3. 3F(16進)=011 1111。1 は6個で偶数 → パリティ 0 → 0011 1111=3F
  4. 7A(16進)=111 1010。1 は5個で奇数 → パリティ 1 → 1111 1010=FA
  5. 結果は 30、3F、FA

答え:イ:30,3F,FA

例題 7

アノードコモン型に 92 を出力(0 で点灯)

アノードコモン型 7 セグメント LED の点灯回路で,出力ポートに 16 進数で 92 を出力したときの表示状態はどれか。ここで,P7 を最上位ビット(MSB),P0 を最下位ビット(LSB)とし,ポートの出力が 0 のとき LED は点灯する。
回路図:出力ポートの P0~P7 がそれぞれ抵抗を介して 7 セグメント LED の a,b,c,d,e,f,g,Dt に接続(P0→a,P1→b,P2→c,P3→d,P4→e,P5→f,P6→g,P7→Dt)。LED の共通端子は Vcc に接続。右にセグメント配置図(a=上,b=右上,c=右下,d=下,e=左下,f=左上,g=中央,Dt=右下の小数点)。凡例:白抜き(○)が消灯,黒塗り(●)が点灯。

ア [図] a・b・c・d・g が点灯,f・e が消灯,Dt(小数点)が点灯(「3」の形)。
イ [図] f・b・g・c が点灯,a・e・d が消灯,Dt が消灯(「4」の形)。
ウ [図] a・f・g・c・d が点灯,b・e が消灯,Dt が消灯(「5」の形)。
エ [図] a・f・e・g・c・d が点灯,b が消灯,Dt が点灯(「6」の形)。

出典:平成28年度 秋期 基本情報技術者試験 午前 問21

解き方と答えを見る
  1. 92(16進)=1001 0010
  2. 右端から P0,P1,…:P0=0、P1=1、P2=0、P3=0、P4=1、P5=0、P6=0、P7=1
  3. 0 のビットが点灯:P0=a、P2=c、P3=d、P5=f、P6=g
  4. 消灯:P1=b、P4=e、P7=Dt
  5. 点灯 a,c,d,f,g は「5」の形。小数点は消灯

答え:ウ:「5」の形(Dt 消灯)

例題 8

共通端子が Vcc の回路に B0 を出力(0 で点灯)

7セグメント LED 点灯回路で,出力ポートに16進数で B0 を出力したときの表示状態はどれか。ここで,P7 を最上位ビット(MSB),P0 を最下位ビット(LSB)とし,ポートの出力が0のとき,LED は点灯する。
回路図: 「出力ポート」のP0〜P7が抵抗を介して7セグメントLEDの a, b, c, d, e, f, g, DP にそれぞれ接続(P0→a, P1→b, P2→c, P3→d, P4→e, P5→f, P6→g, P7→DP)。LED の共通端子は Vcc に接続。 7セグメントの配置: a=上, b=右上, c=右下, d=下, e=左下, f=左上, g=中央, DP=右下の小数点。 凡例: 白抜き(◯,中空の横長六角形)=消灯,黒塗り(●,黒塗りの六角形)=点灯。

ア [図] 7セグメント表示(右上の縦セグメントb・右下の縦セグメントcが点灯,小数点DPが点灯,他は消灯)
イ [図] 7セグメント表示(上a・右上b・中央g・右下c・下dが点灯,左側e・fは消灯,DPは消灯)
ウ [図] 7セグメント表示(上a・左上f・中央g・左下e・右下c・下dが点灯,右上bは消灯,DPが点灯)
エ [図] 7セグメント表示(上a・左上f・中央g・左下e・下dが点灯,右側b・cは消灯,DPは消灯)

出典:基本情報技術者試験 科目A免除 修了試験 20170611 実施分 問21

解き方と答えを見る
  1. B0(16進)=1011 0000
  2. 右端から:P0=0、P1=0、P2=0、P3=0、P4=1、P5=1、P6=0、P7=1
  3. 0 のビットが点灯:a,b,c,d(P0〜P3)と g(P6)
  4. 消灯:e(P4)、f(P5)、DP(P7)
  5. 点灯 a,b,c,d,g は「3」の形

答え:イ:a・b・g・c・d が点灯(DP 消灯)

要点(試験直前に読む)

  • NAND だけで作る式:NOT X=X NAND X、AND=(X NAND Y) NAND (X NAND Y)、OR=(X NAND X) NAND (Y NAND Y)
  • NAND 2段(1段目の NAND を最後の NAND でまとめる形)=AND どうしの OR(積和)。例:A・B + C・D
  • NAND 4個で、1段目の出力を2つの NAND に配ってから最後にまとめる形は XOR
  • 多数決は Y=A・B+B・C+C・A(AND 3つ → OR)。選択肢は 000・001・111 を入れて消す
  • XOR をつなぐと奇数検出、最後に NOT を付けると偶数検出。偶数パリティは 1 の総数を偶数にそろえる
  • 7セグは 16進→2進、右端が P0(a)、問題文の「0 で点灯/1 で点灯」に従ってビットを拾う

ひっかけ

  • NAND で OR を作る問題では、(X NAND Y) を2回使う式(実は AND)を混ぜてくる。X=1, Y=0 などを代入すれば一発で消せる
  • 多数決回路で「XOR が入っているから不正解」と決めつけると危ない。エ(XOR→AND→NAND)は 111 では正しく、000 で初めて誤りが出る。必ず 000・001・111 を回路に入れて確かめる
  • パリティ回路では、最後の NOT の有無や NAND・OR との差し替えでひっかける。0000 と 1010(1が2個)を入れて、両方 1 になるものを選ぶ
  • パリティビットの問題では、偶数と奇数を取り違えると 30 や 3F にも 1 を付けた選択肢を選んでしまう。1 の個数を数えてから、総数が偶数になるか確かめる
  • 7セグでは、点灯条件(0 か 1 か)を逆に読むと反転した表示の選択肢を選んでしまう。P0 を左端と読み違えるのも典型的なミス。問題文の点灯条件に丸をつけ、右端から P0 と書き込む

用語(17)

NAND ナンド(Not AND・否定論理積)
AND の結果を反転したもので、入力がすべて 1 のときだけ 0 を出すゲート。
⚠ NOR は OR の反転で、入力がすべて 0 のときだけ 1 を出す。NAND は「全部 1 のときだけ 0」と覚えて区別する
NOR ノア(Not OR・否定論理和)
OR の結果を反転したもので、入力がすべて 0 のときだけ 1 を出すゲート。
⚠ NAND と取り違えやすい。回路記号では NOR は OR の形の出力側に○が付いている
XOR エックスオア(Exclusive OR・排他的論理和)
2つの入力が異なるときだけ 1 を出すゲートで、何個もつなげると「1が奇数個なら 1」になる。
⚠ OR は 1,1 でも 1 を出すが、XOR は 1,1 で 0 を出す
論理積(AND) ろんりせき
入力がすべて 1 のときだけ 1 を出す演算で、式では「・」で書く。
⚠ 論理和(+)と記号を取り違えない
論理和(OR) ろんりわ
入力のどれかが 1 なら 1 を出す演算で、式では「+」で書く。
⚠ XOR との違いは 1,1 のときの出力(OR は 1、XOR は 0)
否定(NOT) ひてい
0 と 1 を反転させる演算で、式では ¬X や X̄(上線)で書く。
⚠ NAND の2本の入力に同じ信号を入れた回路も NOT と同じ働きになる
ド・モルガンの法則 ド・モルガンのほうそく
全体の否定をばらすと AND と OR が入れ替わり、¬(A・B)=¬A+¬B、¬(A+B)=¬A・¬B が成り立つという法則。
⚠ ¬(A・B) を ¬A・¬B と、AND のまま否定だけ配ってしまう誤りに注意
組合せ回路 くみあわせかいろ
そのときの入力だけで出力が決まり、記憶を持たない論理回路。
⚠ 順序回路(フリップフロップなど)は過去の状態を記憶し、出力が入力の履歴にも左右される
真理値表 しんりちひょう
入力の 0/1 の組合せすべてについて出力を並べた表。
多数決回路 たすうけつかいろ
入力の過半数が 1 のとき 1 を出す回路で、3入力なら Y=A・B+B・C+C・A。
⚠ XOR を使った回路と混同しやすい。000 や 111 を入れて確かめると見分けられる
パリティビット パリティビット
1の個数を偶数か奇数にそろえるために付け足す1ビットで、ビット誤りの検出に使う。
⚠ 誤りを検出できるのは1ビットの誤りだけで、訂正まではできない
偶数パリティ ぐうすうパリティ
パリティビットを含めた 1 の総数が偶数になるように付ける方式。
⚠ 奇数パリティは総数を奇数にそろえる。問題文の「偶数」「奇数」を必ず確認する
奇数パリティ きすうパリティ
パリティビットを含めた 1 の総数が奇数になるように付ける方式。
⚠ 偶数パリティと逆。取り違えると全部のコードの先頭ビットが反転した選択肢を選んでしまう
7セグメントLED ななセグメントエルイーディー
a〜g の7本の発光部(と小数点)の点灯の組合せで数字を表示する部品。
アノードコモン型 アノードコモンがた
LED のプラス側(アノード)をまとめて電源(Vcc)につなぐ方式で、出力が 0 のセグメントが点灯する。
⚠ カソードコモン型はマイナス側を接地し、出力が 1 のセグメントが点灯する。問題文の「0 のとき点灯」「1 のとき点灯」で判断する
カソードコモン型 カソードコモンがた
LED のマイナス側(カソード)をまとめて接地(GND)する方式で、出力が 1 のセグメントが点灯する。
⚠ アノードコモン型と点灯条件が逆
MSB / LSB Most Significant Bit(最上位ビット)/ Least Significant Bit(最下位ビット)
2進数のいちばん左の桁が MSB、いちばん右の桁が LSB。
⚠ 7セグ問題では「P0=LSB=右端」。左から P0 と数えると表示がずれる

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