科目B
基本情報技術者試験 科目B サンプル問題セット(2022年12月公表) 問20
A 社は栄養補助食品を扱う従業員 500 名の企業である。A 社のサーバ及びファイアウォール(以下,FW という)を含む情報システムの運用は情報システム部が担当している。
ある日,内部監査部の監査があり,FW の運用状況について情報システム部の B 部長が図 1 のとおり説明したところ,表 1 に示す指摘を受けた。
〔図〕(枠囲みの文章)
・FW を含め,情報システムの運用は,情報システム部の運用チームに所属する 6 名の運用担当者が担当している。
・FW の運用には,FW ルールの編集,操作ログの確認,並びに編集後の FW ルールの確認及び操作の承認(以下,編集後の FW ルールの確認及び操作の承認を操作承認という)の三つがある。
・FW ルールの編集は事前に作成された操作指示書に従って行う。
・FW の機能には,FW ルールの編集,操作ログの確認,及び操作承認の三つがある。
・FW ルールの変更には,FW ルールの編集と操作承認の両方が必要である。操作承認の前に操作ログの確認を行う。
・FW の利用者 ID は各運用担当者に個別に発行されており,利用者 ID の共用はしていない。
・FW では,機能を利用する権限を運用担当者の利用者 ID ごとに付与できる。
・現在は,6 名の運用担当者とも全権限を付与されており,運用担当者は FW のルールの編集後,編集を行った運用担当者が操作に誤りがないことを確認し,操作承認をしている。
・FW へのログインにはパスワードを利用している。パスワードは 8 文字の英数字である。
・FW の運用では,運用担当者の利用者 ID ごとに,ネットワークを経由せずコンソールでログインできるかどうか,ネットワークを経由してリモートからログインできるかどうかを設定できる。
・FW は,ネットワークを経由せずコンソールでログインした場合でも,ネットワークを経由してリモートからログインした場合でも,同一の機能を利用できる。
・FW はサーバルームに設置されており,サーバルームにはほかに数種類のサーバも設置されている。
・運用担当者だけがサーバルームへの入退室を許可されている。
図1 FW の運用状況
表1 内部監査部からの指摘
B 部長は表 1 の指摘に対する改善策を検討することにした。
設問 表 1 中の指摘 1 について,FW ルールの誤った変更を防ぐための改善策はどれか。解答群のうち,最も適切なものを選べ。
| 指摘 | 指摘内容 |
|---|---|
| 指摘 1 | FW の運用の作業の中で,職務が適切に分離されていない。 |
| 指摘 2 | (省略) |
| 指摘 3 | (省略) |
| 指摘 4 | (省略) |
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出典:基本情報技術者試験 科目B サンプル問題セット(2022年12月公表) 問20(問題文は IPA の公開問題。図・数式・下線などはテキストに直して掲載。解説は当サイト作成)
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正解:カ
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職務分離(編集者と承認者を分ける)
職務分離とは、1 つの処理の実行と確認・承認を別の人に担当させ、誤りや不正を相互にけん制する考え方。
この問題で必要なこと
問題は、編集した本人が確認と承認までしていること。FW ルールを編集する者と、操作ログを確認して承認する者に分け、それぞれに必要最小限の権限だけを与えれば、誤った変更を別の人が止められる。正解はカ。
ひっかけ
多要素認証(イ)や EDR(ア)は不正アクセス対策で、職務分離にはならない。ログインの経路で分けても(ウ)同じ人が編集と承認をできる。オは承認者が分かれていない。担当者を 1 人に絞る(エ)や曜日ごとの割当て(キ)は分離にならない。